こんなイバラの世の中だから

賛同者求む。

 

 

 

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 リサ・ウォーカーは重役に抜擢され、将来を嘱望されるビジネス・ウーマン。仕事中毒なほど仕事熱心な彼女は、しかし心にはいつも孤独な影があった。そんな彼女のもとにただ1人の身内であった男性の訃報が届いた人生最悪の日の朝、オフィスに突然、差出人不明の美しい花束が届いた。気になった彼女がその差出人を捜し出すと、その人物は悲しげな彼女の姿を偶然見かけたという花の配達人の青年。そんな事がきっかけで2人は付き合い始め、リサは次第に彼に魅かれてゆくが……。“花”をモチーフに、仕事に追われ心の底の孤独を抱えるキャリア・ウーマンと、彼女を愛した男が織りなすラブ・ストーリー

(allcinemaより抜粋)

 

 

この前植物の話をしたとこですが、植物といえば大好きな映画があります。

 

邦題は『マンハッタン花物語』、公開はおよそ20年前。おぼえてるひといるでしょうか。私はこの映画がお気に入りでここ15年くらい年に二度は観ているのですが、他にこの映画を好きだというひとに会ったことがありません。ネットの評をみると陳腐なストーリーで見る価値なしという意見が多く、完全に忘れ去られていきそうな気配なんですが…。冒頭に引用した解説も実はこんな風に続くんです。

 

所々に見どころはあるものの、都会に生きる若者たちのオーソドックスな恋愛劇をそのまま描いているという点で、何の目新しさも感じられない凡作に終止している。

 

あの、私その凡作を15年以上愛好してるんですが…。

 

でもいいの!!!この映画好き!!!

 

何がいいって、これに出てくるマンションの屋上庭園がほんとうに素敵なのです。空中庭園。ニューヨークのビル群を背景に魔法のように浮かび上がる緑にすっかり魅せられました。その庭があるマンションの部屋もすごく趣味がよくて、いつも「こんなとこに住みたいなー」と思います。庭だけでなく、この映画に出てくる植物はどれも好き。とくに物語のキーとなるバラの花がいいのです。お定まりの赤やピンクでなく灰色がかった薄いラベンダー色。この映画を観て以来、バラといえばこのスターリング・ローズを思い浮かべます。

 

ストーリーだって大好きです。ご都合主義の現実逃避かもしれないけど、そういうものに救われるときだって多々あります。映画の中でこんなセリフがあります。「イバラの世の中だから、時には完璧すぎるものがあってもいいんじゃないかな」落ち込んだとき毛布にくるまってソファにもたれかかりながら観たい映画です。ちなみにサントラCDも持ってるくらい好きなんだー。