目利き求む

ジャンル別 洋書ベスト500

 

先日こんな本を買ってみました。

 

大人気ブログ「洋書ファンクラブ」主宰者として洋書ファンだけでなく書店員・編集者からも絶対的な信頼を誇る渡辺由佳里が読んでみたい、読んでおきたい洋書500冊をジャンル別に厳選!おなじみのベストセラーから知られざる名作・傑作まで。ファン待望、洋書ガイドの決定版!

 

これよかったー。特に地方在住で丸善とかに行けない人間には嬉しい一冊でした。

 

普段洋書はアマゾンで探すしかありません。京都だと書店の実店舗にはほとんど洋書が置いてないのです(特に河原町ジュンク堂が改装中で今は冬の時代)。しかし、一見便利なアマゾンですが、こいつには実は「取り扱い書籍が膨大すぎて良書を探すのがかえって難しい」という欠点があります。よくもわるくも玉石混交すぎるのね。海外のベストセラーランキングを参考にすることもあるけど、売れてる本が優れた本とは限らないしなー。国内の書籍なら作家についてもうちょっと知識があるから自分でセレクトしやすいのですが、洋書に関しては鼻が利きません。

 

その点、丸善とか紀伊国屋とか、都心の大型書店のいいところは、目利きの店員さんが面白い本をセレクトして面陳(最近おぼえた言葉)してくれてるとこです。時には店員さん自身が読んで書いた感想のポップまでついてることがある。それを参考に、おおおこれは面白そうと本を買っていくのが私は好きです。

 

この本のいいとこは、まさにその「目利きの店員さん」の役割を果たしてくれるとこ。著者が実際に読んで「これは!」と思った本が挙がっていて、それぞれにあらすじと読みどころ、そしてその本が本国でどのように受容されているのかなどの情報が、ささっとまとめてつけられています。そのまとめ方もうまくて購買意欲をそそられる。ありきたりの古典だけでなく、新しい本にもかなりのページ数を割いているので、いまのアメリカではこんなのが人気なんだと思って読むだけでもけっこう楽しい。

 

そうそう、著者はアメリカ在住の方なので、新しい本は北米の書籍の比率が多いかな。Nick Hornbyとかも取り上げられてるけどね。これ、イギリス在住の目利きが同じ事やっても面白そう。また違う個性が出ると思うな。

 

その中でお薦めされてた一冊を読み始めました。

 

If I Stay

 

 

現代のヤングアダルト文学の名作らしいよ。交通事故にあって家族を亡くし、自身も瀕死の重症で生死をさまよう女の子が幽体離脱しながら「もし私が死んだら」「もし私が生き延びたら」と生きる意義を考えるストーリーらしい。こんな直球勝負で生について考えるっていうのが、ヤングアダルト文学らしくて、なんかもうたまらんな。十代のきらめき感じたい。