果てなきうさんくささ

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ずっと楽しみにしてた映画を観てきました。

 

すごいらしい、と聞いてワクワクしながら行ったのですが、確かにすごかったわ。ディカプリオのうさんくさい芸の真骨頂をみました。こんなうさんくさい役、いったい他に誰ができるというのだろー。Jエドガーでもギャツビーでもその胡乱さを堪能しましたが、その二作にはまだ純愛という最後の砦がありました。どんなにうさんくさくても、ハートのどっかには黄金が隠れている役柄でありました。しかし今作でその砦も陥落です。最低で下劣で、(別の意味で黄金を隠してはいる)ほんとにひどいキャラクターでした。それなのになぜ、今までのどの役よりもディカプリオが輝くのでしょうか。ディカプリオがジャック・ニコルソンの域に達した一作では、という感想も聞いたのですが、まさに他の俳優とは取替え不可能なポジションを確立したように思います。うさんくさい芸俳優という名誉ある地位を。

 

セクシズムの観点からいうと、これまた最低の描写でありました。もしも「80年代」というエクスキューズと、あのハイセンス・監督の力量がなければ、私はこの映画を心底永遠に憎んだことでしょう。不愉快ギリギリのところに成り立つ第一級のエンターテイメントです。

 

そういや私、中学生のときにディカプリオにファンレター送ったことあるよ。一生懸命辞書で表現を調べてな。もう一回書いてもいいくらいですわ。