ただもう楽しませてくれ

最近観た映画三本の記録。

 

 

イエスマン “YES”は人生のパスワード 特別版 [DVD]

 

「ノー」が口癖の人生に後ろ向きな男カールは、生き方を変えるために参加したセミナーで、「どんな事に対しても『イエス』と答えることが、意味のある人生を送るための唯一のルール」と教えられる。それから「イエス」を連発するようになったカールの運気は上がっていくのだが……。「マスク」「トゥルーマン・ショー」のジム・キャリーが主演するコメディドラマ。共演に「ハプニング」のズーイー・デシャネル。監督は「チアーズ!」のペイトン・リード。

 

こういうノリのコメディ、勢いだけでだいたい大したことないんだよねーと馬鹿にしながら暇つぶしに見たらびっくりの面白さでした。ジム・キャリーのテンションが序盤かなり控え目なせいか、最後までだれずに観れました。その一方で歌を披露するとこなんかしっかりジム・キャリーの名人芸を堪能できるしね。そういえば劇中で主人公が韓国語を勉強するところがあるのですが、ジム・キャリーも実際にレッスンを受けたらしいよ。作中でもその成果がいかんなく発揮されてます。彼が韓国語を披露するシーンは今作の白眉。

 

ゾーイ・デシャネルの存在感がいまひとつ薄いのがファンとしては気になるとこだけど、全体としては不思議と面白い自己啓発コメディでした。へこんだ時に見返そう。

 

リオ・ブラボー [DVD]

 

これはリバイバル上映で観たよ。西部劇の古典だってさ。

 

テキサス州の南端リオ・ブラボーのある酒場で揉め事が起き、無頼漢ジョーが丸腰の男を撃ち殺した。保安官チャンスはジョーを投獄するが、ジョーの兄は殺し屋を雇い、町を封鎖してしまう。孤立したチャンスは僅かな仲間と共に壮絶な戦いに挑むことに……。「赤い河」のジョン・ウェインを主役に選び、多くの古いスタッフたちを集めて作られた、ホークス監督言うところの『本物の西部劇』は大成功を収めた。

 

あれ?おかしいな。こうあらすじをまとめてしまうとだいぶ男くさい映画になってしまう。

 

私も普段西部劇なんて全然観ないのですが、これはよかったー。どうも西部劇っていうとハードボイルドでマッチョマッチョした印象で敬遠してしまうのですが、これはちょっと変り種だったよ。主人公はジョン・ウェインでそれは王道でいいんだけどさ、彼を支える仲間がアルコール中毒患者、足の不自由なお年寄り、10代の若者と、普通のヒーローたちではないのよね。いちばんお気に入りのキャラクターはアルコール中毒患者の元名ガンマンなのですが、彼なんか女性にだまされて自暴自棄になって酒に溺れてるって設定だしね。いまひとつ男らしくない。カウボーイが薔薇の香りの石鹸を欲しがる(シーンもある)映画っていったら魅力が伝わるかな。

 

監督はエンターテイメントの名手だそうなので、安心して二時間半の間身を任せられます。笑いあり、ヒューマンドラマあり、もちろん銃撃戦ありの充実した二時間半を。

 

 

 

アダムス・ファミリー [DVD]

 

いま80年代から90年代にかけてのコメディ映画ブームが局地的(うちだけ)に起こっているのですが、これ見直したらすごすぎだったわ。シャム双生児背骨の曲がった男性の描写なんてかなりポリティカリー・インコレクトなんですが。今同じことしたら問題になるかもね。

 

この雰囲気なのにティム・バートン映画でないことの不思議。