Mothers Aren't Alright

ある女性作家が新聞で子育ての問題について語っていました。

 

 

出産後、育児・家事・仕事全てに完璧を期すあまり産後クライシスに陥った体験を糸口に、明日の選挙で政治家たちに何を期待するか、という話へと展開しています。

 

 

 

特に興味深く読んだ箇所。

 

待機児童数を減らす政策ばかりが報じられ、もちろんそれも重要ですが、母親たちを苦しめている根っこは、家事と育児は女性の責任という意識では? 社会的にも、そして厄介なことに、女性自身にもその意識が染み込んでいる。私もそのひとりです。

 

え!彼女ほどのひとでもそんな意識が、というのが正直な感想。あの、芥川賞受賞時に「めさんこうれしい」というコメントを残し、かつて浮気されたときに彼氏の部屋をケチャップまみれにしたという逸話を誇る彼女でもこう思ったなら、いわんや普通の女性においてをや、ってとこです。

 

 構造的問題も大きいでしょう。長時間労働が当然の企業風土。シッターや掃除などの外注サービスの利用が可能なのは一握りで、多くの女性労働者は非正規職。安く使い倒されている。くじけそうになる人たちが増えても不思議はありません。

 

 

長時間労働が美徳とされる職場に勤めながらの子育ての難しさは、私もそういう環境にいたので色々と思うところがあります。身近に知ってる例では、定時過ぎて保育園にお子さんを迎えに行くため退勤したら、男性たちに「女はいいよな。早く帰れて」と陰で罵られた女性がいました。はたまた今度は同性の同僚に「子どもも仕事も両方手に入れようとするなんて虫がよすぎる」と嫌味を言われた人もいて。子育てと仕事の両立ってハードルたけーな、とげんなりしました。常勤の立場に戻る気になれない大きな理由の一つです。